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駅前温泉

夕方駅前温泉にでかける。
灰色の梅雨空からおちてくる大粒の雨に打たれながら露天風呂に入っている男たち七八人。
皆、借りてきた猫みたいに押し黙り目を瞑ったりなどしながら五つばかりある湯船につかっている。
私は湯船の縁にタオルをおいて胸を半分外に出してほとんど眠りかかっていたが、
ふと気づくと高い壁の向こう側がやたらに騒々しいのだ。
子供たちは叫びながら走り、
甲高い娘たちの声あり、
それを圧するおばさんたちの大騒ぎ、
そして時折、ワーといっせいに大哄笑。
壁一つへだてたあちらとこちらはまるで別世界のようであり確かに別世界であるに違いない。
何しろ私はあちらへ行ったことは一度もないのである。
もしかすると、デュオニュソスの祝祭というのはこれのことなのかななど思いつつえらい湯気にあたってしまった。
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by nhsmt | 2009-06-29 06:20

チンプンカンプン

たぶん何十年もの間、「会議」というものをテッテイテキにネグレクトしてきたのだったが、
我が愛する市場が潰されるかもしれないというので、しかたなく組合のお歴々との会議に出席した。

確かに年取って物忘れは激しいし、肝心なときに的確な言葉が出てこない老人力つきまくりのこの頃ではあるけれど、各々方の言っていることがほとんど理解できなかったし、
こちらの言葉が届いたようにも思えなかった。

何のために何をやろうとしているのか?
そもそも何をやりたいのか?
私にはチンプンカンプンだった。

私はただ、ダラダラと市場をやりたいだけなのだが
「ダラダラ」なんてのは絶対にダメらしい。
威勢のいいのは言葉だけで、みんな一体何処に行こうとしているのか?

今、日本中がどこでもこうなんだろうな!
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by nhsmt | 2009-06-26 18:07

前線

関東はは昨日入梅したらしい。
夕方仕事場から自転車で帰宅するとき、ねっとりした空気がまとわりついてきていよいよ梅雨だなといささかうんざりしていたのだが
風呂に入りビールを飲んで飯を食い9時頃娘を迎へに河辺駅まで自転車で出かけたときにはすっかり空気が変わっていた。
乾燥した夜風がなんと気持ちよかったことか!
こんなことに気づくのも年のせいには違いないが、
天気図を見てみると確かに昨日の夕方から二三時間のうちにこのあたりを前線が通過しているのである。
今朝はひきつづき爽やかな好天であるがじきに梅雨が戻ってくるに違いない。

自然界は自然の摂理に忠実に変化するのであろうが
人間界はどのように変化していくのかこちらのほうが見当がつきにくいのは不思議である。
人間界の消息を自然界になぞらえて理解しようとするのはよした方がよいと思う。
人間世界の動力学の根底には人間の意志が作用しているからである。

内実を失ったコトバの氾濫を切り裂く詩人は何処にいるのだろう?
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by nhsmt | 2009-06-12 08:47