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新緑

ああ、僕の大好きな季節がやって来た。
わが事務所から見える新緑に彩られた奥多摩の山々は本当に美しい。
この季節、どこの山だって森だってみんな美しいに決まっている。
ふくよかで柔らかくて生き生きしていて赤ん坊のおしりのようだ。
思いっきり息を吸うと赤ちゃんのにおいがする。
嬰児(みどりご)というのはここからきたのか(たぶん違うだろう)。

西行は「はなのもとにてわれ死なん」などと詠んでいるが、
僕は新緑のほうがすきだ。
それに畳の上だろうが花の下だろうが死ぬのはどこだっておなじだ。

昨日は久しぶりに病院へ行った。
最近疲れやすいのと、寝汗をかいたり微熱がでたりで胸騒ぎがしていたのだ。
胸騒ぎというのは、わが家系の男どもはほとんど皆結核で亡くなっており、
遺伝的に呼吸器が弱いという思いこみがあり、
調子が悪くなると胸のどこかでざわざわと音がする様な気がするのだ。

お気に入りの医者がいるのでそこへでかけてみた。
この医者、しゃべりが軽妙洒脱で話していて面白いのだ。
あなたの体でなにが起こっているのか診てみましょうなどといって、
レントゲンや血液、尿などの検査結果を見ながら、
あちこち聴診器をあてたりたたいたり。
「ん、なにも起こってませんな!」ときた。
あげく、絶好調を100とすると今はどの位ですかと聞いてくる。
こやつ、人を老人性ウツにしようとしているなと感づいたが、
思わず50ぐらいかなとこたえてしまった。
そりゃあ相当落ち込んでますななどといいつつもう処方箋を書いている。
薬はきらいだから呑まないよというと、
じゃあ漢方のいい薬があるからそれでなどどいって薬をどっさり押しつけられたのだった。
どうせ呑まないからいいやと思いつつ会計で待っていると、
看護婦が先生がもう一度来てくれと言っていると呼びに来た。
行ってみると、「いやあ見落としてました。やっぱり何か起こってますな。あなたの言ってたのが正しいかもしれん。」だと。
血沈の値がちょっと高いらしい。
抗生物質を追加してもらった。
これだけを呑んで一週間後にもう一度診てもらう事にしよう。
by nhsmt | 2005-04-23 13:13
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